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鎌倉学生選手権 2018.12.1-2
Report by 進雄太 20-0 Photo by 福田倫太郎
鎌倉学生選手権
12月1日、2日の二日間に渡り、鎌倉にて2018年度鎌倉学生選手権が開催されました。
今大会は、関東学連の1年生から3年生まで(ビギナークラス、エキスパートクラス別)が参加する大会で、4年生を中心とした方々が大会の運営をして下さいました。運営をして頂いた方々、この場をお借りして御礼申し上げます。ありがとうございました。
大会初日は、振れ変わりに伴う微風という予報とは全く異なり、オンショアのプレーニング風域という慮外なコンディションの元、ビギナークラス2レース、エキスパートクラス1レースが行われました。レグは、漁で使用する定置網が湾に設置されている影響で強風にしては比較的短めのレースとなりました。ビギナークラスでは初めてのプレーニング風域でのレースとなり、プレーニングやストラップハーネスをレース中に有効に使い熟すことができ、強風をしっかりと乗りこなせる選手が上位に入っていました。一方で、プレーニングやストラップハーネスがまだできない選手達は上位の選手達との間に顕著な差が生じてしまうレースとなりました。とりわけ、そういった選手達は年明けのプレ新人戦や新人戦に向けて、集中的に練習をした方が良いと言えるでしょう。エキスパートクラスのレースはビギナークラスの後に行われ、幾分風が落ちた状態で始まりました。上りはストラップハーネス、1下はプレーニング及びアンダー、2下はアンダー及び一漕ぎといった風域でしたが、関東学院大学の11-72関と明治大学の46-2三浦が圧倒的な艇速で果然1位、2位となりました。レグが短いということに加え、然程大きな風の振れが無かったということもあり、上りではあまり前の艇を捲る場面がありませんでした。風向は南西で、南風のオンショアとは異なりスタボがよく上るという印象を持ちました。
二日目はオフショアの微中風~中風というコンディションの中、エキスパートクラス5レース、ビギナークラス2レースが行われました。初日同様、定置網の影響で湾内でのレースとなりました。鎌倉のオフショアで特に湾内というのは、非常に風の振れやブローの差が激しく、スタート前に海面を決めるのは凡そ不可能と言えますが、今回のレースに於いては、総じて左海面からのブローが多く、左寄せが吉であったと言えるでしょう。しかし、下りでは右海面からの追いブローが入ってくるなどして予期せぬ順位変動が多々見受けられました。常に風上を見てブローや振れを予測し、適時タックやジャイブができた選手が上位に入っていました。初日同様、関東学院大学の関と明治大学の三浦が交互に1位、2位を走る展開となり、総合3位の46-17森平もカットを除いて全て5ポイント以内にまとめる安定した走りをしていました。それ以外でも、入賞した選手達は総じて全レースシングル前後にまとめていました。特に2年生は、20-21冨澤岳人はじめ何レースかシングル入りする選手が数人いましたが、上位に入ったレースとそうでないレースの差がとても激しいという印象を受けました。又、最終の第6レースではブラック旗が掲揚されている中、スタート前に大きく風が下に振れたということもあり、総合上位の選手が何人もBFDを付けるという思い掛けない展開もありました。そのレースを制したのはレディース3-0鈴木砂良(青学)でした。今大会では、何度かブラック旗が掲揚されるレースがありましたが、上位選手を含め何人もの選手がリコールをしていたので、今後の反省点とするべきでしょう。
そして、今大会は2、3年生にとって今年度最後の学連の大会となり、今年で引退や卒業をする選手にとっては人生最後の大会となり得る大会でもありました。又、団体戦に出場する選手にとっては団体戦前の最後の大会でもありました。この大会を通過点とする選手や最後とする選手など、それぞれが様々な異なる感情を抱いて臨む大会でした。この大会が終わると、団体戦に出場しない選手にとっては当面の目標が無くなり、モチベーションを保つのが難しい期間になると察せられますが、各々自分なりの動機を見出して精進し、この時期に研鑽を積むことが来年度の成績に大きく影響するのではないでしょうか。
上智大学20-0 進雄太