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関西選手権第3戦 2018.12.8-9
Report by 田中宏樹 17-1 Photo by Instagram
12/8,9と佐波江かんとりーはーばーにて関西選手権第三戦が行われました。
毎年極寒の中で行われる真冬のレースであり、2,3回生での最後のビッグレースです。また、関西年間ランキングが決定する最後の大会でもあります。周りの山々には雪が降り積もり、セイルやボードもあわや凍りつくのではないかというようなコンディションでした。また、しっかりした西高東低の気圧配置により、冷たい風が全国的に吹いており、琵琶湖も吹きの予報でした。
しかし、そんな冷たい風にも負けない熱い展開が今大会ではいくつもありました。
以下、レースリポートです。
【一日目】
海面にも白波が立っており、かなりの選手が28の6で出艇。しかし、実際常に強いブローが入っているわけでもなく、ややオーバーくらいのハーネスストラップ風域でした。
北西のサイドから入るブローに乗れた人が上り下り共に大きく前を走れたレースだったと思います。右界面は広く全体的に広がるブロー、左海面は単発だが陸沿いに強く入ってくる印象がありました。
1レース目はスタート直前までは下有利だったが、直前で上有利に振れ、上側にいた選手が一気に高さをとっていました。しかし、左も上手くポートリフトを使えた選手は上側の艇団より前を切れていて、結局走れたのはブローをよく使えた選手に絞られていたように思います。圧倒的海面力と艇速もってフェニ(12-1)を先頭に京大がトップ5を独占していました。
2レース目も同様の展開。ただ下りは右海面で追いブローが入り、掴めた太田(87-2,我)が一下2位回向するなど、1レース目以上に激しいブロー差で大きい順位変動がありました。
また、フィニッシュ直前で風が一気に落ち、エイトの風域へ突入。琵琶湖のサイドの難しさを痛感しました。
自分もニ上で左からの強いブローに入りなんとか前に出たのですが、このレースもフェニがピン。しかも、二位と圧倒的な差をつけてのピンでした。
その後、また安定して風が入り3レース目。1,2レース目とは異なり一気に右に振れ、右海面に最初に向かった選手が走りました。上位層も大きく順位を落とす展開でした。風域も2上ではほぼリーパン、またはマスパンで、圧倒的スタボロング。1位八鳥(12-9)、2位平野(77-3)、3位太田(87-2、我)。また、レディースも炭田(17-17、いーないーな)、西村(12-26)が5,6位とレディースの入賞争いも白熱していました。
8~12m/s予報でマスパンを漕ぐなんて、誰が想像していたでしょうか。
午後に入り、4レース目。
結果的にはこのレースが一番風があったように感じました。サーマルなどの影響で右に振れる傾向があると海上でちらほら聞いたのですが、本当に右側に風が強く入り、せいう(10-9)がピン。2位一心(35-1)、3位一楽(17-12)
初日を終えた時点でトップ層含め、ほとんどの選手が少なくとも2本はズボっており、まだ誰が優勝するかも見えませんでした。
【二日目】
昨日とあまり変わらない天気図でしたが、全体的に少し風が落ちる予報。
雲もうっすらかかっており、水もキンッキンに冷えており、絶好のウインド日和でした。
この日も僕個人の感想としては、昨日と同じレース展開だったと思います。ただ、剣山より奥の強いブローが西側の湖には入っていたのですが、レース海面には入ってこず、昨日より少し右に振れている印象でした。
5レース目も右に広いブロー左に単発の強いブローがあり、同じ展開でした。トップ層も安定して走っていましたが、その中に10-43永目や12-17伊奈もおり、2回生も実力をつけた選手がかなり増えてきたと感じました。また、2位尾関(10-1)、4位永目、16位せいうと関学が一気にポイントをまとめ、団体戦も2,3位争いが一気に白熱していきます。
そして迎えた最終レース。が、まさかの激振れでした。一気に右に振れ、左から右に行き遅れた選手がかなり順位を落としました。僕自身行き遅れ組だったのですが、スタボのアプローチラインはもはやラインというより壁といった感じでした。
また、このレースで入賞確実と言われていた松本(12-5)がブラックとなり、申し訳ながら僕が6位に食い込ませてもらいました。
以上がレースレポートです。
前も後ろも走ったので、少しでもたくさんの選手がレース展開をイメージできたらなという気持ちで書きました。
今大会では京大の強さがはっきりと出ました。フレフレの海面でありながら、最終的に上位10人のうち7人が京大を占め、年間ランキングも5人も京大がとりました。僕達の代の京大の強さを象徴するような大会だったと思います。悔しくもありますが、京大は本当にすごいチームだと感じました。
ここからしばらくは大会がなく、次に迎えるのは2月の団体戦になります。そのときどれだけの結果が出せるか。今大会や来週、再来週のnt練を通して、可能な限りたくさんの課題を抽出し、冬の間に更新していけるかが重要だと思います。また、今大会で感じた悔しさや自信など、それぞれの思いを強く燃やし続けることがそのステップを踏む上で必要となってくると考えています。
最後になりますが、四回生中心となって運営していただいた学連やマネージャーの皆様、本当に寒い中ありがとうございました。
17-1 田中宏樹(神戸大学)